ヘッドフォンララバイ
ヘッドフォンから流れるのは
愛? それとも友情?
シブがき隊 青春グラフィティ!
さよならイエスタディ!男の出発アップテンポ
愛になりそう!!
シブがき・17・いま気分はオトナチック
いま気分はオトナチック。
日本中のティーンズを熱狂させたス ーパー・アイドル”シブがき隊”映画主 演第2弾。この作品ではシリアスな役に挑戦し、大人っぽく成長した姿で登場する。
スポーツマンのレイ(本木雅弘)、 苦学生の吉井(布川敏和)、不良っ ぽい転校生の安藤(薬丸裕英)は、 1か月後に行われる高校駅伝に参加することを約束していた。そんなある日、レイは吉川がひそかに思いを寄せている女の子に、ラブ・カセットを持っていくポストマン役を引き受けた。 だが、彼女を見てビックリ! 街で偶然知り合って以来、 レイの心をつかんだ有沙だっだ......。
原作■窪田僚/監督 山根成之/企画協力(株)プルミエ・インターナショナ ル (昭和38年東映東京作品・ビスタサイズ)
発売 東映株式会社
カラー100分 11,800円
東映ビデオの正式ラベルのないものは不法プリントです
ご注意下さい 無断で複写・放送・有線放送・業務としての貸出し、転写、上映することを固くお断りいたします。このテープはVHSマークのついたビデオ以外には使用できません
製作 東映ビデオ株式会社 JADAC
〒104 東京都中央区銀座3-15-10 (03)-545-4511(代) ★このビデオ作品はHiFiVTRで録画されています。
ヘッドフォン・ララバイ(83年)これを見て笑え!
この映画は「ボーイズ&ガールズ」に続く、シブがき隊主演第2作の映画である。パンフレットには「前作のコミカルなイメージから一変し(中略)それぞれ成長した姿を見せてくれる」と載ってるんだけど、私にはこの映画もコミカルに見えるのでその辺をご紹介したい(というか作りが雑なのでその辺も)。しかも監督はあの「さらば夏の光よ」の監督と同じ人なんだよね。また、この映画は同名のコバルト小説が原作なんだけど、話は原作とはかなり違っていて(私は原作で漫画化したのを読んだだけなので映画と原作はどこが違うかは多くはわからないけど)この映画で主軸となる駅伝の話は原作では出てこないのである。私も漫画を読んだとき話が違いすぎるので偶然同じ題の別の漫画かと思ってしまった。原作を知っている方に言わせると「ラストシーンしか原作と一致していない」とのことです。漫画もそんな感じ。
条件を満たしてくれる原作
うーん、これってあくまでも私の推測なんだけど、この原作ってシブがき隊のレコード会社CBSソニーと同じ系列のソニーのウォークマンを売り込むために選ばれたって感じ。この映画のパンフレットの裏表紙はソニーのウォークマンの広告そのまんまだし。駅伝の大会が終わった次の場面でボクトツは帰郷するんだけどボクトツも見送る4人もウォークマン首にかけてるっていうのが伏線がないだけに(カットされちゃったのかもしれないけど)唐突すぎる印象を受ける。エンディングクレジットではレイが描いたウォールペインテイングが背景になってるんだけど、描かれてるウォークマンにはSONYの文字が・・・これはもう確信犯かも。話も全然違うし、選ばれちゃった原作がかわいそうに思える。
駅伝のエピソードを入れたために要素を詰め込みすぎの印象が
シブがき隊が演じる人物を簡潔に表すと・・・
レイ 陸上部所属。イラストレーター志望だが親はこれに反対。有沙と恋に落ちる。
安藤 元高校陸上界のエースで、女子高生を妊娠させたという汚名を着せられ(とパンフには書いてあるが作中ではそのことに全然触れていない)前の高校を退学となった不良転校生。不良(あんたも不良のくせに)にからまれてた理奈を前の彼女に似てるという理由から助ける。
ボクトツ 熊本から上京してきた苦学生。1年の時に陸上部に入っていたが勉強のため退部。有沙に恋をするが失恋し、バーのママ未樹と北海道へ逃亡。
という訳なんだけど、出番の少ない安藤はおいといてやっぱりレイとボクトツが要素を詰め込まれ過ぎという感じ。レイの場合、駅伝のゴールの場面→ボクトツが郷里に帰る場面→渋谷パルコのウォールペインティングを描いてる場面で映画が終わるから余計にそう感じられる。駅伝か絵かどっちかにしろよ。ボクトツも北海道へ逃亡する場面は何か取って付けたって感じ。題にも出てくるヘッドフォンもあまり出てこないので印象が薄い。
そもそも駅伝を3人でやろうとするのって無理がない?
駅伝って言えば箱根駅伝。これは大学生だし10人でやるけど、いくら高校の駅伝でも3人って言うのはおかしいと思うんだけど。最低5,6人はいないとでは?映画の中で行われる大会も正式な大会ではないって言っても3人はちょっとおかしい。まあ、シブがき隊の人数に合わせて設定したんだろうってあからさまにわかるけど。アイドルが主役の映画ってやっぱりこういうものなんだろうか?
カット割り、カメラワーク、映像処理がかなりうざい
登場人物の心情を表現しようとしているのか知らないけど多すぎ。病院や街中のシーンとか上下逆さまからクルッとカメラが回ったり、駅伝のシーンなどではカメラのネガみたいに白黒反転したり、同じカットを何回も繰り返したり(そのたびに台詞が違う)、ボクトツと未樹が抱き合う場面では角度を変えて何回も映したりなど、と様々なカメラワークが堪能できる。というかこういうのが頻繁に出てくるのでうざい。
一番笑えるのはレイと有沙が街中でいちゃいちゃしているところをボクトツが 見てしまいレイが弁解しようとする場面で突然背景が真っ白になってしまい斜がかかってしまうのだ(ボクトツが走り去るところで背景は元に戻る)。このシーンは必見。
不良がちょっかい出しすぎ
次に主演する映画「バローギャングBC」でもそうなんだけど、3人が仲がいい(もしくは恋仲)女の子が目当てと言うのもあるけど不良がやたらとちょっかい出して来るんだよね。こいつら何でこんなにむきになって3人の邪魔をしたがるのかわからない。むきになってバイクで追っかけるし、3人が通う高校までわざわざやってきて陸上部だけにヤジを飛ばすし。有沙目当てにペットショップに通うのも何ともマヌケ。しかも不良たちって何故か3人と知り合いなんだよね。ボクトツって呼んでるし。しまいにはバイクで2人を襲撃。何故そこまでするんだ?映画にこういうさも悪人って感じの不良を出させる意図が分からない。
ちなみにこいつらが「女」のことを「なおん」、「消える」のことを「ドロン」って言ってたのには爆笑。
何で北海道まで追ってこれるんだよ?
ボクトツがバーのママと北海道まで流氷を見に逃亡するんだけどバーのママの恋人が追っかけてくるのはわかるんだけど(これもちょっと無理があるか)、何でレイと安藤まで追っかけてこれるわけ?お前ら飛行機に乗ってきたのかよ?そこらの空き地じゃあるまいし、北海道っていうのが・・・作りが雑だと実感させられる。
当時ってラブカセットってあったんですか?
私自身は当時は小学生だったので全然知らないんだけど、テープに声を録音して告白するっていう習慣があったわけ?まああったとしてもこの映画の場合、過剰な演出をしながらテープを録音している。海の雰囲気を出すせいかレイが小豆で波の音を出し、理奈がコーラの空き瓶を吹いてる中、ボクトツが愛の詩を語り始めるのである。見てると、この人たち大丈夫なんだろうか?とフィクションながら心配してしまう。もらった方はかなりひいてしまうと思うんだけど。で、3人が録音に一生懸命になってる間安藤は何をしているのかというと横で自分がおみやげに持ってきたケーキを1人でむさぼり食べているのである。
このラブカセットを作るきっかけは理奈がボクトツの愛の詩集を発見してしまうからなんだけど、その表紙が「ボクトツより愛をこめて!」だそうだ。表紙の題もすごいけど私が驚いたのは自分のことボクトツって呼んでることである。普通呼ばないよな。まあ普通こんなニックネームの人もいないけどね。
主人公モードのモックン
今回の映画ではモックンが中心となった話の展開になっている(他の2人に比べてちょっと出番が多いと言うところか)。まあ主人公だけあって他の2人に比べて笑えるとかマヌケな要素は多くはない。(私が贔屓目に見ていると言うことではなくて)
突っ込みとしてはマンションに一人暮らししてるんだけどこれがすごい家。屋上の一部屋を借りている形なんだけどこれが外側も内側もイラストレーター志望だけあって彼お得意のペインティングで派手派手に装飾されていて住み心地が何とも悪そうである。
また、後半で不良にバイクで襲撃された時、けがを負ってしまって駅伝大会への出場が危ぶまれるんだけど、体の右側を打ったのに手当してからどうしてなんだか左腕を吊っていた。しかも大会で走ってる途中に傷口から血が出てくるんだけどそれも左胸から。左胸から血が出てくるなんて相当やばいと思うんだけど。
風間黎・語録 とち狂う 触らぬ神に仏あり
役作りに苦労しないヤックン
ヤックンは地の不良の役柄(たぶん原作は違うと思う)。それなりに制服姿も乱れていてネクタイやYシャツを乱して着用している。 また、彼お得意のドスが炸裂で、冒頭で授業中に先生に嫌がらせで筆箱を落とされるんだけど、「拾えよ!!」がドスが効いててさすが元不良。この作品で一番多く着ている衣装が黒の皮の上下なんだけど皮ジャンの下はお得意の裸(笑)。他の衣装でもはだけたその下は裸って言うのが多い。何故そんなに裸を見せたがる?
陸上をやめてしまったわけは自分が大会に出ている最中に恋人が死んでしまったかららしい。で、回想シーンで死んでしまった恋人を抱きかかえて叫んでいるんだけど、顔がアップになって白目モードで結構やばい顔。アイドルがこんなんでいいのか?
また、レイの家に来る時もいつも無言でやってくるし(ノックくらいしろよ)、そこでレイに駅伝に出ようって誘われても「俺はマラソンなんて大っ嫌いなんだよー!」と叫んでレイの家から走り去ってしまう(おいおい)。
ボクトツが行方不明になってみんながレイの家にやってきたとき有沙は自分を責めるんだけど、安藤は「君が悪いんじゃない!帰ってくるよきっと!」と叫びスイカをむさぼり食うのである。なかなか熱いものを秘めた男のようだ。
安藤豊・語録 俺はマラソンなんて大っ嫌いなんだよー! おじんの子守歌
お待たせしました!やっぱりマヌケなフックン
もう、役名からしてボクトツだもんね(本名あるけど)。熊本出身という設定だから方言しゃべってるんだけど、それがこてこてすぎる。
不良に有沙が襲われそうになったとき安藤に殴られ一喝されたら、ボクトツはやりきれなさから「わー!」と絶叫しながら走り去ってしまうのである。このシーンって「さらば夏の光よ」にも同じようなシーンがあるんだよね。さすが同じ監督。
その後、繁華街をうろつき、そこらの看板に頭をゴンゴン打ち付けるんだけど、その看板がピンク映画の看板っぽい。どこまでもマヌケである。この打ち付けシーンが「さらば夏の光よ」で言う、ヒロミが雪の降る公園で手足をばたつかせながら転がってるシーンに相当するというところか。
さらにその後北海道に未樹と逃亡して岬で抱き合っちゃうんだけど未樹にキスしようとするんだよね。お前さー、有沙が好きだったんだろ?どうしてすぐ乗り換えられるわけ?
さらに暴走するフックン
物語も後半になるとさらに暴走してしまいます。
北海道に逃亡したボクトツはレイたちに追いつかれるんだけど、未樹のヒモが乗ってたトラックに乗って逃亡してしまうのである。お前、普通免許も持っていないのに、ましてや大型なんて持ってるはずもないだろうに何で運転できるんだよ?しかもその後(未樹に突発的に連れてこられたから帰る金もなさそうなのに)いつの間にか東京に戻ってきてしまっている(道も知らないのにどこで車を乗り捨て、どうやって空港まで行ったのかも気になるけど)。まさに時空を越えた物語である。
さらに極めつけは、東京に戻ってきてから不良たちに監禁されてしまうんだけど、椅子に縛り付けられ顔を絵の具でピエロの顔に塗りたくられてしまうのだ。ここまで来るとちょっとかわいそうかなとも思ってしまうんだけど。
で、ピエロになったボクトツの周りを不良たちが音楽をかけ乱痴気騒ぎで踊りまくるのである。このシーンもこいつら大丈夫なんだろうか?と思ってしまった。その後1人、暗い部屋に残されたボクトツは奴の所にだけスポットライトが浴びせられ、その姿は何だか柳沢慎吾の「ピエロ」のジャケットを彷彿とさせる。
不良の館を抜け出したボクトツは大会の会場にタクシーで乗り込み(有沙もバイクでコースの中で走っちゃってるし、交通止めにしてる意味ないと思う)、中継地点にまで走って駆けつけて来るんだけど、顔のピエロの絵の具が着ていたランニングで拭われていて何とも哀しい努力がうかがえる。たすきを受け取ったボクトツは全速力で走ってごぼう抜きをするんだけど・・・・・・駅伝ってさー、いくら遅れを取り戻すからって全速力で走らないと思うんだけど。これって短距離の走りだよ。これでありきたりで1位になっちゃうんじゃないのーと思って見てたら2位でゴールしていた。1位だったらクレームだよ。2位でも十分おかしいけど。しかもゴールした時ボクトツの顔の絵の具がなくなっちゃってるのである。いくら何でもおかしいって。
爆笑!ビデオレター
ここで他の部分とは別に扱いたいのがボクトツのお母さん。
最初の方でレイが自分の家に帰ってくると、ボクトツがレイの部屋で電気もつけずに待っていて(何とも不気味である)部屋に置いて欲しいと頼むシーンで、会話の途中でレイが「おふくろさん元気なのか?」と聞くとボクトツが「結構きついかと思うけど愚痴は言わない」というようなことを言ったら、突然画面がどこかの旅館に変わり、一生懸命旅館で働いているボクトツのお母さんが出てくるのだが、それと同時に画面の右上の方にボクトツのお母さんが丸写真で出てきて「誠一郎、元気でやっておりますか?今月もわずかしか送れんてすまんと思っております・・(以下略)」とビデオレター的に話しかけてくるのである。この手法には参った。大笑いすること間違いなし。何のためにこういうシーンを入れようとするのか分からないけど。一瞬何が起こったのかわからなかった。
ボクトツ語録・知らぬ神にたたりなし
他にも笑えるところが満載なので見るべし!(ただし廃盤です)