希少図録本  スミソニアン博物館所蔵の鉱物と宝石 地球のしずくたち 写真解説 

スミソニアン博物館のミネラルコレクション ジェムストーン

ジョン　サンプソン　ホワイト著（スミソニアン博物館　宝石・鉱物コレクション担当者）

堤　貞夫監修 

96ページ 

フルカラー

28.5ｘ22ｘ1.3cm

ハードカバー

発行年記載なし

【カバー袖　序文より】

スミソニアン博物館の鉱物と宝石の王国へようこそ

　国立の自然史博物館の中でも一番人気のあるのが宝石と鉱物の展示場です。この本は息を飲むほど美しい写真とよく書かれた説明文で、その美と不可思議に満ちた展示品の姿を伝え、詳しい説明を補足しています。

　この本の中で、博物館の宝石と鉱物のコレクションの管理担当者であるジョン・サンプソン・ホワイト氏は、鉱物の世界を探索し、鉱物の形成のされ方、物理的特徴を検討し、結品作用の奇妙さなどについて説明し、そして、鉱物がどのように分類され収集されるかも述べています。

　また、宝石のカットの方法、どこで、どのようにして宝石が発見されたかも述べてあります。この本によって、よく知られた宝石であるダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、緑柱石族、オパール、水晶、翡翠、またその他のあまり知られていない宝石や有機体起源の宝石である真珠、珊瑚、琥珀などについても学ぶことができます。

　よく間違えられる宝石の名称は、この本で明確になります。人工・合成宝石の作成方法までが明らかになります。さらに、ホープダイヤモンドやマリーアントワネットのイヤリングなどの有名な宝石にまつわる話なども知ることができます。

　自然史博物館には、2000種にもおよぶ標本が展示されていますが、しかしこれも、世界一といわれるスミソニアン研究所が所蔵する鉱物の総コレクションの３％程度です。ホワイト氏は、この本の中でスミソニアンのこういった重要な仕事をかいま見る機会も与えてくれます。これまでに何百万という人々が、この国立自然史博物館に展示されている自然の産物の美と多様性に魅了されてきました。この本は、博物館を訪れた人達にそのすばらしい経験を家に持って帰り、再びよみがえらせる役目をします。

　博物館にこられない方でも、この本のページをめくることによって、エキサイティングな展示品への訪問をしていただくことになるでしょう。

表紙：ペルー・パストブエノ産　石英の結晶上に成長した鮮赤色の菱マンガン鉱の結晶

裏表紙：ホープダイヤモンド

扉：メキシコ・チワワ産の縞状めのう

目次：メキシコ・ベラクラッツ産の紫水晶

【目次より】一部掲載写真紹介

鉱物の世界　

鉱物とは何か　14の基本構造　469カラット黄水晶　288カラットのクンツァイト　815カラットの黄玉　12555カラットの黄玉　121カラットのアクアマリン　ほか

鉱物の形成　珍しいリオグランデ・ド・スル産スタージオードの殻　メイン州ウィンハムの十字石

結晶　メキシコのチワワ・ナイカ産石膏の結晶　7つの結晶システム　ザイール・シャバ産銅ウラン石上のモリブデン鉛鉱　シャバ産メタチューヤムナイト　晶癖…褐鉛鉱　緑柱石　ソーダ沸石　天晴石　重晶石　席鉄鉱　パイロフィライト　白雲母　　　

結晶化の不思議　テネシー州ワレン産ジオード内部標本　日本・甲斐産石英日本式接触双晶　ジョージア州フルトン産しゃく状紫水晶群　メキシコチワワナイカ産おばけ結晶　累帯構造　

交代作用　アイダホ州リンカーン・クローバークリーク産オパールにより交代されたオークの木標本　黄鉄鉱に交代されたチャンバードノーチラス系アンモナイト化石　イリノイ州スパルタ産黄鉄鉱サンドダラー　ドイツ・バイエルン産樹形石

物理的特性　スペイン・アンバサガス産黄鉄鉱結晶　230カラットの、南アフリカデウトイッパン鉱山産ダイヤモンド「オッペンハイマー」　日本・伊予産輝安鉱結晶　メキシコ・チワワ・サンペドロコラリトス産ミメタイト　アリゾナ州ビスビー産藍銅鉱の結晶と孔雀石　南アフリカ・ケープ産菱マンガン鉱標本　タンザニア産ゾイサイト　方解石のへき開のよい例　ほか

鉱物の分類　イタリア産硫黄　カリフォルニア産自然金　ミシガン産の自然銅　ネバダ産岩塩結晶　メキシコ産蛍石　ノースカロライナ産紫水晶　

鉱物のグループ　さまざまな例外のグループ　ポルトガル産フッ素燐灰石　フランス産緑鉛鉱：鉛の燐酸塩　モロッコ産褐鉛鉱：バナジン酸塩鉛

近代鉱物学　アリゾナ州マグマ鉱山産赤銅鉱の光査型電子顕微鏡写真

鉱物の収集　

スミソニアンの鉱物コレクション　最初に確認された、ニューメキシコのケリー鉱山産菱亜鉛鉱　「ブルールーム」棚に保管される展示されていない価値の高い標本　何千という参考標本が引き出しに丁寧に保管される博物館の舞台裏

宝石の世界　610カラットのオーストラリア産蛍石　354.4カラットの韓国産蛍石　99.7カラットの南アフリカ産蛍石　ブラジル産640カラット黄水晶　ブラジル産210カラット紫水晶　ロシア産815カラット黄玉　南アフリカで発見されたシャンパンのような色の68カラットビクトリアトランスバール・ダイヤモンド　ナポレオン1世が妻のマリールイズ王妃にあたえた王冠700カラット950個のダイヤが飾られたもの　

宝石の発見　

宝石のカットの仕方　

ダイヤモンド　ナポレオン1世がマリー・ルイーズに贈った275カラットのダイヤモンドネックレス

鋼玉（コランダム）ルビー　サファイア　　スリランカ産サファイア195カラット　スリランカ産ロッサーリーブス・スター・ルビー138.7カラット　「ボンベイのスター」182カラットの珍しいスターサファイア　

緑柱石族　アクアマリン　エメラルド　168カラットのコロンビアエメラルドのアンナ・ケース

・マッケイのペンダント　911カラットのブラジル産アクアマリン　ユタ州ワワ産の赤い緑柱石結晶のビクスバイト　ブラジル産330カラットの黄褐色モルガナイト　235.5カラットのピンクモルガナイト

オパール（蛋白石）　オーストラリア産ホワイトオパール　オーストラリア産318.4カラットのダークジュビリーオパール　メキシコ産29.85カラットのファイアーオパール　

石英（クォーツ）　7000カラットの高度にファセットカットされたたブラジル産卵型水晶　スイス産煙水晶　ブラジル産水晶、アメジスト、黄水晶、ばら水晶　ボリビア産アメトリン　サウスカロライナ産紫水晶　コロラド州クリスタルピーク産の劇的な標本、青緑色の微斜長石と共に煙水晶の結晶が長く尖って突き出したもの　ブラジル・ミナスジェライスのサプカイア鉱山産煙水晶のまわりにばら水晶が取り巻いている見事な標本　インド産樹枝状めのう

黄玉（トパーズ）　アメリカンゴールデン22892.5カラットのブラジル産黄玉　淡いブルーのブラジル産トパーズ　ユタ州トーマスレンジ産淡い桜色の黄玉が面白く突き出ている結晶　

ガーネット（ざくろ石）族　スリランカ産9カラットのオレンジ色グロシュラーガーネット　ロシア産10カラットの緑色デマントイド　タンザニア産伝統的な赤の74カラットのロードライト　ブラジル産109カラットのスペッサルティン　アラスカ産アルマンディンガーネット　カナダ・ケベック州のアスベスト鉱山産オレンジ色のグロシュラーガーネット　

ヒスイ（翡翠　ジェード）　18世紀中国硬玉ボール　ミャンマー産ラベンダー色硬玉製花瓶　

あまり知られていない宝石類　310カラットのエジプト産ペリドット　8.9カラットアリゾナ産ペリドット　48.7カラットの類のない美しい色の緑色の電気石メイン種ニューリ産　カリフォルニア産いろいろな色の燭台のようなエルバイト　スピネル　22カラットスリランカ産ピンクスピネル　ミャンマー産ルビーレッドスピネル　スリランカ産冷たい青色スピネル　ブラジル産114.3カラットのクリソベリル宝石　オレゴン州ポンデローサ鉱山産日長石　タンザニア産の珍しいラベンダー色のスカポライト　ブラジル産の880カラットもある最大級の、カットされた無傷で完全なクンツァイト　カリフォルニア産リシア輝石の決勝

塊状で装飾品に使われる石　ザイール産孔雀石　ニューメキシコ州ロスセリーリヨス産トルコ石が脈上に生地に入っている標本　ロシア・ヤクーツク産斑点模様のチャロアイトを彫った作品　

有機体起源の宝石　小さい虫と羽が見事に保存されている琥珀　三つの光沢のある養殖バロック真珠、日本産　　

人造、イミテーション、加工宝石　ユニオンカーバイド支社であるリンデ社で作られた大きい人造ルビー　YAGS　

国立博物館の宝石コレクション　スペインのインク墨水為液體，無法國際運送，請下標前注意。ィジション・ネックレス　ホープダイヤモンド　マリー・アントワネット・イヤリング　フッカー・エメラルド　東洋の星　ポルトガルのダイヤ　デ・ヤング　ピンクダイヤ　ユージニーのピンクダイヤモンド　ローガンのサファイヤ　マハラニ・クリソベリルのキャッツアイ　

索引

著者／ジョン　サンプソン　ホワイト

1963年から自然史博物館の鉱物科学部に従事してきました。1981年には、博物館の宝石と鉱物コレクション部の管理担当責任者になりました。彼は可能な限り鉱物の出所を訪れ収集、研究し、多くの新しい鉱物種の命名にもたずさわってきました。彼はまた、宝石コレクションにとってすばらしい贈物となった数々の宝石類が贈与された時をも目撃してきました。それらには、世界でも最大のカット面を持つ宝石の一つに数えられる22,892.5カラットの金色トパーズや、5.03カラットのデヤングの赤色ダイヤモンド、有名なアナケースマッケイの168カラットのエメラルドペンダント付首飾りなどがあります。

監修者／堤貞夫

早稲田大学教育学部教授で、工学博士である彼は、1934年10月に群馬県で生まれました。1957年に早稲田大学第一理工学部鉱山科を卒業し、同大学大学院でも、理工学研究科鉱山及び、金属工学博士課程を修了後、早稲田大学研究学部の助手として従事しました。1969年に早稲田大学教育学部助教授、1975年に教授となり、現在に至っています。早稲田大学大学院研究家として、大学で教鞭をとっているかたわら、「層状珪酸塩鉱物の合成とその鉱物学的性質」「明礬石グループの合成とその過熱時の挙動」などの研究をしています。また、アルゼンチン産のスーライト（SURITE）という珍しい鉱物を記載した一人でもあります。

★状態★

発行年の記載はありませんが、それなりに古い本のようです。

カバー付き、外観は通常保管によるスレ、裏表紙下端部にしわがある程度、

余白部にうっすら経年やけしみなどがありますが、

カラー写真図版良好、目立った書込み・線引無し、

問題なくお読みいただけると思います。（見落としはご容赦ください）

＜入手困難本＞オークションにも滅多に出ない、貴重な一冊です。

古本・中古品にご理解のある方、この機会にぜひ宜しくお願いいたします。

★お取引について★